午考3無くなりゃ大変!日本人崩壊文字。
午年の「午」の文字を考察するなかで、
この「午」要素を含む重要な文字がある。
もしも、この文字がなかったら、、、
我々の暮らしは大きく変わってしまうだろう。
日本人の伝統文化・埶朮のみならず、民族としてのアイデンティティーは崩壊する可能性もある。
そこまで大げさなに言わなくても、普通の生活の中では当たり前のように使っているものだ。
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ごく自然言葉のな会話では、あらゆる言葉のアタマにつけてたりする。
さほど意識して使わなくても、もし無くなりゃ一般的な会話が、
なんかヘンテコなことになってしまうのではないか。
それは「御」である。
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御のつくその意味は、他国の文字ではなかなか表現することが難しい。
御手洗いはBathroom、toilet、
御手入れはmaintenance や、Careなど、
御手洗団子は、Mitarai dango 笑 なんだろね。
「御」がない世界でもかまわないならば、極論だがすべて英語に置き換えて会話すればいい。その方が速いし簡単だろう。また、この「御」は英語でhonorableやGOD、神聖なもの、または神とされることもある。
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御=午+卩
甲骨文字造形は 「絲(午)」と、その前で「蹲踞する祭祀儀礼の所作をする姿(卩)」を組みあわせてできている。この発想が、十二支「午」の意味を読み解く重要な文字造形であることがわかる。
卩(セツ)という祭祀の所作を含む文字は、ほかにも多く刻まれており、漢字構造をつくった甲骨文の祈りには欠かせないものであった。
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午(絲)を垂らすように上部に手を描いた「系」
まさに皇室の万世一系の「系統」を願うと同じ
「系」は重要な祭祀の名称として登場する。
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4000年以上の列島の歴史をたどれば、自然と共に歩んできた我々の祖先は
ここ150年ほどで急速に変化してしまったという。
「断絶」である。
甲骨文字は「斷」は切り裂かれた断面の象形。
「絶」は結ばれた糸に、ヨコラインが横断して、その糸が絶たれる表現をもった造形。
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この絶望の前に、ヨコラインを取り除けば
「終」という文字になる。糸のはじまりと、終わりの先端を結んだものだ。
「終」の意味で誕生して、のち季節が「春秋」ではなく「春夏秋冬」の区別などが生まれ、
その頃には「冬」という漢字が作られていた。
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甲骨造形は「冬」である。意味は「終」となる。
糸に纏わる文字は、ほかにも衣など衣食住の「衣」や
「布」などもある。人類が創造したものは実用的な道具とともに、
その造形に見立てた思想や哲学、祭祀の発想が根本にある。
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漢字の構造の要素のほとんどが甲骨文字造形からなる。
驚くのは甲骨文字の時点ですでに重要な造形がほぼ刻まれているということだ。
しかもその発想は、何十万と現代漢字が増えても関係が無い。
基本はすでに甲骨文字に刻まれていたし、
余計な漢字など必要は無い。
甲骨文字と長く付き合っていると、よくわかる。
いかにあとから、余計な漢字を量産しつづけたのか、その時代時代の流行や事件で無駄な漢字は増えてゆくばかり、、、難漢字など覚えても実はたいした意味が無い、むしろ本来の文字の原初の発想を曇らせてしまう。
ときに有害な言霊(あとから作為的にできた用語の悪質なもの)となって人を追い込んでゆくこともある。
「御」はとても大切な文字。
そんな世界に、わたしたちのコミュニケーションはまもられていて、
邪悪なモノを禦(ふせ)いでくれている。
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