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申考3 エネルギーへ畏怖の念を。

西暦2024年3月9日 壬申の日。

「申」は、電光の走る神成りの造形。神の初文。



神の文字は甲骨には刻まれていないが、のちの金文「宗周鐘」に鋳込まれている。「示」は神を数える単位として祭祀に用いる祭卓(案)をあらわしている。自然現象(かみなり)と神具(示(案))を掛け合わせて創造された「神」の文字は「人間」ではない。人知では計り知れない畏怖の対象である自然現象(申)と、祈り求め神饌等を奉じる台(示)でもある創造物でできた文字である。神という概念は人間が創ったものであるということは文字造形を一目を見ることでもわかる。申と神 カミナリは人ではない。→過去ブログ参照。





雨や雷や自然現象を自在にあやつる神々は神話時代から多く存在する。

 日本神話では「スサノオノミコト」や「火雷大神(ほのいかづちのおおかみ)」がいる。仏教では「帝釈天(たいしゃくてん)」や「天帝(てんてい)」とも呼ばれる雷(かみなり)の神である。「インドラ」はインド「ヒンドゥー教」の神である。ギリシャ神話のオリンポス最高神「ゼウス」も雷を操る。エジプトの神様「セト」は荒ぶる砂漠の神であり、暴風と雷鳴を象徴とする。北欧神話の雷神「トール」は手に持っているハンマーで雷を自在に操ると語られる。

 日本の「雷様」や「雷神(らいじん)」も、鬼のようなすがたをした背負ったたいこを鳴らすことで、雷を起こす。学問の神様としても知られる「菅原道真(すがわらのみちざね)」は、死んでから「雷神」(火雷天神(からいてんじん)になったとも言われています。神が成る・鳴るとして「カミナリ」ほかにも神が立つとして「神立」という言い回しもある。


強力な自然のエネルギーの脅威がそのまま造形として刻まれ、漢字へとなった文字。



「雷」や「電」も、「申」造形から派生し甲骨文字に刻まれている。人知を超えた現象として「神」となる造形は、常に祀るべき対象、自然の脅威そのものであった。


電…申造形に、電光や輝きを表現する菱形や小点を加えた造形。人名用例や、カミナリの意味。帝がカミナリに令する文も刻まれている。甲骨文にある「令電」は、人名『電』への命令とも解釈できるが、帝其及令電という甲骨文がみえ、帝と、その自然エネルギーとの強力な関係が刻まれている。音と光から受け取る畏怖の念や、自然災害からのおそれから発動される祈りは、3400年前の人々とも変わらないだろう。予測不可能な自然現象を前に、人間のできることは限られている。科学絶対主義や近代国家幻想が揺れているのではなく、そもそも自然への畏怖の念を無くし、科学は万能で、人類は宇宙をも支配できると、矩を越えてしまった代償はおおきい。未来へ負債を積み残して、積み重なる罪のように蓄積されている。薄めてしまえば、垂れ流ししてもかまわないだろうと、大祓詞の大海原に坐す瀬尾りつ姫は、今ごろ汚染水を胎内に入れてしまっただろうか。

 

雷…申造形に田(区画管理動詞)…※申+田 管理地に墜ちる雷鳴を意味する文字。「田」造形については、農業の「田圃(たんぼ)」であるという解釈が一般的だが、区画(田)化された管理地、そのテリトリーなど、広い意味で使われている。なめらかな曲線の原姿は乙造形かと用例は地名のみ。

なにか特別な意味をもつ特徴的な土地であったか。地名(雷の近くのへ丘陵であろう)








































「電」に関連する文字は具体的なカミナリだけでなく、そのエネルギーの力としても意味を持つ。

今はなき「亡失文字」として重要な造形がある。



以前、「寅」造形で弓矢の「矢」を作るエネルギーとして「晋」を掲載したが、その原動力は熱量であり下部造形「日(太陽)」を熱に見立てた。同じようにカミナリの協力なエネルギーと器で、青銅器を鋳造するエネルギーを「電」造形が表現をしているのではないか。


また、青銅器を鋳込む「職人」の姿を描いた甲骨文字も刻まれている。



合29687の文は、欠損部分もあるが、黄金鋳造の記述としてよむことができる。


銅鋳造資料↓ 河南省の官荘遺跡で西周・東周の銅鋳造作業場にて発掘されたもの。



最期に十二支の全体をとおして「申」とはなんだったのか。


石から青銅器 弓矢からカミナリ

…十二支の中には技術革新に伴うエネルギーとの関係も読み解くことができる。

辰と戌 寅と申

…甲骨マンダラCircleの対角線上では、人類の必要な基礎となるテーマがすべて刻まれている。


好循環SAPIENS仮説。


弓矢の技術は呼吸の修練であり、カミナリは大自然の呼吸。エネルギーと共鳴するには

畏怖への「いのり」の呼吸を合わせなければならない。

自然石から石器を生み出し、青銅器を鋳込むのは創造力である。


われわれが まどかなる 循環のなかで暮らしていたこと。


そこには、エネルギーへの「畏怖の念」があった。


われわれ現代人はたいせつなことを

忘れてはいないだろうか。



つづく…





































申考1 百神。そもそもの『神』造形。 2023年11月11日 癸酉の日。

そもそも神(現代漢字の「神」)という文字は甲骨文字には、まだない。


 

申考2 亡くしたもの。失ったもの。[倒木祭祀]  2023年11月21日 癸未の日。

亡くしてしまった。失ってしまった文字を、亡失文字(ぼうしつもじ)という。






 




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