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西暦2034年は甲寅。 呼吸と技術。

2024年3月3日は丙寅。

西暦2024年の年は甲辰で、

10年後(西暦2034年)も、十干は甲(きのえ)甲寅となる。

甲は10年間(10日間)の卜旬のはじめの干支である。


寅から始まる10年に呼吸を整えねらいを定める。

その矢を回収することも忘れてはならない。寅を読み解く大事なテーマは、知性の技術。矢の熟知。吉祥語としての畀と鼻呼吸。弓矢の弓は恒常性の発想へ通じる。


 甲骨文字の「寅」は本来「矢」造形である。しかし「寅」を意味するシンプルな「矢」造形は、実際の「矢」造形と同じ造形の為に混同した。このことを避けるために干支の「寅」の矢造形を変化させたきた。矢に両手を加え、矢がらの曲直を正す表現とされるのは金文以降の解釈である。




すでに甲骨後期から、そして金文に鋳込まれた文字へと変遷する過程で干支「矢」→「寅」がすこしづつ変化している。現代漢字の「寅」は、本来は「矢」造形であった。

※動物の「寅」は別ブロクで紹介している通り春秋戦国時代にあてられた。動物は原初の発想ではない。



 氷河期時代のおわり更新世から完新世時代へ続く流れのなかで、人類はその手で道具を作ることによって、他のいきものとの圧倒的な差異を生み出した。列島では縄文土器、土偶などで祭祀を執り行いながら、長い旧石器時代を越えて技術はますます磨かれていった。道具への工夫を重ね飛躍的に向上した技術は、弓矢を発明しおおきな革新をもたらした。


矢造形はシンプルであるが、多様な表現が甲骨文には刻まれている。


〇十二 鼻呼吸と畀の恩恵 

矢をモチーフとして、強い吉祥語を表現した文字がある。

2畀 鼻134  


鼻は呼吸の重要な器官でもあるが、下部「畀」となる文字の原形は、矢の鏃部部分を丸く表象し、吉祥や幸運を表す文字として使用される。く方征伐(曷)に、吉あらんことを刻み、良き言霊効力の発揮を促す、縁起物の矢である。

 

畀…恩恵を与えること。人による賜与や、神が恵みをもたらすこと。 

鼻…現代の「鼻」漢字の下部「畀(ひ)」は、甲骨文字で重要な意味をもつ


鼻の文字は、自+畀で、鼻の形。鼻は自に畀(ひ)を声符としてそえた形として紹介される。

甲骨文ではほとんどが助辞または副詞の用法である。

畀(ヒ・ビ)と言う甲骨吉祥造形語が、形声文字的な造字法で作られた鼻と関連することは単なる音だけの偶然ではない。同じ音はいくらでもある。なぜその造形をあてたのか。そこには学術的な古い漢字の分類法(許慎の六書)などの古い方法を現代も使い古している場合ではない。真実を掴むには、過去の学問の形式的ルール自体も見直す必要があるだろう。※例えば般若心経はサンスクリット語の音写であるが、「般若」の文字はそれぞれ甲骨文字の中でも最重要造形であり特別な意味をもっている。甲骨文字考察においては、形声文字だからうんぬんなどで片付けてはいけない。※ただし仮借などの用法は別に区別して考察することは有効であると想われる。




ヨガの重要な呼吸に鼻呼吸がある。

なにかとお世話になっている。

そもそも息も鼻も「自(鼻造形)」をもつ。

鼻毛のある鼻で吸うのが基本。

口毛はないからね。


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